
立ち絵ツールは、PSD ファイルを AviUtl2 でそのまま使用できるようにするためのツールです。
キャラクター立ち絵用の PSD を登録することで、AviUtl2 上で扱いやすい形式に変換・管理します。
このツールの主な役割は、次の通りです。
従来必要だった ANM ファイルの作成は不要 で、
PSD ファイルをそのまま扱えることが大きな特徴です。
立ち絵ツールでは、表情の登録作業を 手動で行う必要はありません。
PSD ファイルを登録すると、
を自動的に解析し、
使用可能な表情として登録します。
そのため、表情ごとに設定を作成する必要はなく、
初心者の方でもすぐに使い始めることができます。
立ち絵ツールは、PSDToolkit に対応していない PSD ファイル でも使用できます。
PSDToolkit 非対応のファイルであっても、
することで、表情の自動解析に対応しています。
既存の PSD を作り直す必要はなく、
手元にある立ち絵 PSD をそのまま活用できます。
立ち絵ツールは、
「PSD を用意するだけで、すぐに AviUtl2 で使える」
ことを目的としたツールです。
立ち絵ツールでは、使用したい PSD ファイルを登録することで、
AviUtl2 で使用できる立ち絵データとして管理されます。
起動方法に応じて、登録方法が異なります。
デスクトップ版を使用している場合は、
エクスプローラーからのドラッグ&ドロップ(D&D) に対応しています。
この操作で PSD ファイルが登録されます。
複数の PSD ファイルを まとめてドラッグ&ドロップすることも可能 です。
また、同じ PSD ファイルを何度登録しようとしても、
重複して登録されない仕組み になっているため、
誤って再登録してしまう心配はありません。
プラグイン版を使用している場合は、
立ち絵ツールの 「ファイルを開く」 操作から PSD ファイルを選択します。
この方法でも、PSD ファイルは立ち絵として登録されます。
PSD ファイルが正常に登録されると、
画面左側のリストに 立ち絵のサムネイル が表示されます。
このサムネイル表示により、
を一目で確認できます。
左側のリストにサムネイルが表示されていれば、
立ち絵の登録は正常に完了しています。
立ち絵ツールの画面右側には、
立ち絵に関連するデータを表示・操作する リスト領域 があります。
この右側リストには、メニューから選択できる 3種類のモード が用意されています。

ここで選択したモードによって、
右側のリストからアプリケーションへドラッグ&ドロップした際に、
どの形式のデータを送信するか が決まります。
「立ち絵」モードでは、
立ち絵本体のデータ を AviUtl2 に送信します。
通常、AviUtl2 で立ち絵を使用する場合は、
このモードを使用します。
「服装」モードでは、
立ち絵に参照させる服装データ を AviUtl2 に送信します。
表情や衣装差分を管理したい場合に使用します。
「画像」モードでは、
立ち絵を 透過情報付きの画像ファイル として送信します。
画像モードで送信されるファイルは、
送信するたびに同じファイル名で上書き保存 されます。
そのため、
には 適していません。
画像編集アプリなど、
「その場で画像を受け取って加工する用途」での使用を想定しています。
AviUtl2 で立ち絵として使用する
→ 立ち絵 モード
AviUtl2 上で服装のみを切り替える
→ 服装 モード
透過画像として他のアプリで使う
→ 画像 モード
用途に応じて、右側リストのモードを切り替えて使用してください。
立ち絵ツールの画面右側に表示されるリストには、
立ち絵の設定を管理するための 専用メニュー が用意されています。

このメニューを使うことで、
立ち絵の設定を追加・編集・AviUtl2 との同期を行うことができます。
新しい 立ち絵設定 をリストに追加します。
現在選択されている 立ち絵設定を複製 し、
そのままリストに追加します。
選択中の 立ち絵設定を削除 します。
AviUtl2 側にすでに送信されている
立ち絵の設定内容を読み込み、現在の設定に反映します。
現在選択されている 立ち絵設定を AviUtl2 に反映 します。
立ち絵ツールで表示される 立ち絵リスト には、
すべてのモードで共通して使用できる操作方法があります。
これらの操作を使うことで、
立ち絵設定の整理や編集を効率良く行うことができます。
立ち絵リストでは、キーボード操作で並び順を変更できます。
Ctrl + 上キー
選択中の立ち絵を 1つ上に移動 します
Ctrl + 下キー
選択中の立ち絵を 1つ下に移動 します
表示順や使用頻度に応じて、
立ち絵の並びを自由に調整できます。
立ち絵の サムネイル画像 は、直接編集することができます。
編集モード中は、
することで、
サムネイルとして使用するアイコン画像を編集できます。
立ち絵設定の名称は、次の操作で変更できます。
いずれかの操作で、名称の編集が可能になります。
すると、その立ち絵設定の 詳細編集画面 に移行します。
ここから、表情や服装などの設定を編集できます。
これらの共通操作を覚えておくことで、
立ち絵ツールをより快適に操作できるようになります。
立ち絵リストで項目を ダブルクリック すると、
選択中の立ち絵設定を編集するための 設定編集画面 が開きます。
設定編集画面には、次の 4種類のタブ があります。

「服装」タブでは、立ち絵PSDのレイヤー構造を元にした
レイヤーのツリーリスト を表示します。
ツリーを展開しながら、レイヤーごとに
を設定して、服装や差分の切り替えを行います。
「目パチ口パク」タブでは、立ち絵の表情パーツを自動的に動かす設定を行います。
目パチ
目を自動的に瞬きさせる機能です
口パク
セリフデータに合わせて口を動かす機能です
「表情を手で切り替える」だけでなく、
動きのある立ち絵演出を簡単に追加できます。
「アニメーション」タブでは、目パチのように
特定のパーツを自動的に動かす演出 を設定できます。
目や口以外のパーツについても、
繰り返し動作や自動切り替えを組み合わせることで、
立ち絵にアニメーション表現を追加できます。
「設定」タブでは、立ち絵に関する細かい設定を行います。
例として、
など、全体動作に関わる項目をまとめて調整できます。
どのタブを開いている場合でも、
画面の 「閉じる」 を押すことで編集を終了します。
という共通の動作になっています。
このあと、それぞれのタブについて
具体的な設定項目や操作方法を、順番に詳しく説明します。
ここでは、設定編集画面にある
「服装」 と 「目パチ口パク」 の各機能について、詳しく説明します。
「服装」では、立ち絵PSDの構造を元にした
ツリー状のレイヤー(表情)リスト が表示されます。
ツリーを展開しながら、
といった設定を行うことで、
服装や差分の切り替えを行います。
ツリー構造になっているため、
レイヤーの関係が分かりやすく、直感的に操作できます。

「目パチ口パク」では、
表情パーツを 自動的に動かすためのデータ を設定します。
確認した表情は、
右クリック することで、目パチや口パク用のデータとして登録します。
目パチでは、瞬きを表現するための表情を登録します。
開く
通常の目の状態
閉じる
瞬きをした状態
中間
開くと閉じるの中間状態(複数選択可能)
これらを組み合わせることで、
自然な瞬きを表現できます。
間隔
瞬きが発生する間隔を設定します
※ 不自然にならないよう、ランダム要素が含まれます
速度
瞬き動作の速さを設定します
口パク(トーク)は、
セリフデータに合わせて口を動かすための設定 です。
閉じる
通常時の口の状態
開く
しゃべっているときの口の状態
中間
開閉の中間状態(複数選択可能)
これにより、
セリフに合わせた自然な口の動きを表現できます。
口パク(ソング)は、
音楽ツールから出力される口パク用ソングデータ に反応する設定です。
以下の表情を登録します。
通常
通常時の口の状態
あいうえお
母音ごとの口の形
ん
無音時の口の状態
これにより、
歌唱データに連動した口パク表現が可能になります。
これらの設定を組み合わせることで、
立ち絵に自然で表情豊かな動きを加えることができます。
「アニメーション」では、
立ち絵の特定のパーツを 自動的に切り替えて動かす演出 を設定します。
目パチ口パクとは独立した仕組みになっており、
複数のパーツを使った動きを自由に作成できます。
アニメーション用のパーツは、
目パチ口パクと同様の方法 で登録します。
このとき、
例えば、
「目の動き」「アクセサリの動き」「髪の動き」などを
別々のアニメーションとして扱うことができます。
登録したパーツを使って、
どのようにアニメーションさせるか を設定します。
ここで、
ことで、
アニメーションの内容を調整したり、解除したりできます。
パターンごとに、
アニメーションの動作方法(種類)を設定します。
無し
アニメーションを行いません
登録したパーツは動かされません
ループ
登録したパーツを 順番通りに繰り返し 切り替えます
ピンポン
登録した順に切り替えた後、
逆順に切り替えて元のパーツに戻る 動きをします
ランダム
登録したパーツの中から、
ランダムに選択して切り替え を行います
これらの設定を組み合わせることで、
規則的な動きからランダムな動きまで、
さまざまなアニメーション表現を立ち絵に追加できます。
「設定」画面では、
立ち絵ツール側の設定と AviUtl2 側の立ち絵設定を同期 させるための操作や、
立ち絵全体の動作に関わる設定を行います。
設定画面には、AviUtl2 と設定をやり取りするための
読み込み/書き込み 機能があります。
AviUtl2 側で設定を変更したあとに、
立ち絵ツール側へ取り込みたい場合に使用します。
立ち絵ツールで編集した設定を、
AviUtl2 に反映したい場合に使用します。
設定画面では、立ち絵の動作に関する細かな設定も行えます。
ここでいう「表情データ」とは、
AviUtl2 側の立ち絵オブジェクト単体で表情を切り替えるための機能
に必要なデータを指します。
この設定を有効にすると、
といった使い方ができます。
これらの設定を調整することで、
立ち絵ツールと AviUtl2 を、用途に応じた形で連携させることができます。
表情の設定画面では、
立ち絵に使用する 表情専用のデータ を作成・管理します。
画面構成や基本操作は「服装」の設定とよく似ていますが、
ここで扱うのは 表情に特化した設定 になります。
表情画面には、服装と同様に 表情リスト が表示されます。
このリストには、作成した表情設定が一覧で表示され、
次の操作が可能です。
追加
新しい表情設定を追加します
追加された表情は初期状態から設定を行います
複製
選択中の表情設定を複製し、新しい表情として追加します
既存の表情を元にしたバリエーション作成に便利です
削除
選択中の表情設定を削除します
不要になった表情を整理できます
表情リストの項目を ダブルクリック すると、
その表情設定の 編集画面 が開きます。
編集画面では、
という手順で、表情を作成します。
大分類ごとに小分類を組み合わせることで、
をまとめた 1つの表情設定 を作ることができます。
表情設定画面を使うことで、
立ち絵に対して分かりやすく整理された表情データを作成できます。
表情リストから 使用したい表情を選択 し、
そのまま AviUtl2 にドラッグ&ドロップ すると、
選択した表情データが AviUtl2 に登録されます。
この操作により、
といった状態になります。
表情データの登録は、
立ち絵ツール側で作成した表情設定を
AviUtl2 に反映させるための基本操作 です。
必要な表情を選んで D&D するだけで登録できるため、
複雑な手順は必要ありません。
ここから先の説明では、
立ち絵ツールで扱う 3つの要素 について、順番に説明していきます。
それぞれの役割や使い方、
AviUtl2 との連携方法について詳しく解説していきますので、
必要な項目から読み進めてください。
立ち絵データだけでも、
AviUtl2 を使って動画を作成することは可能です。
例えば、
といった方法でも、動画を作ることができます。
この方法では、
立ち絵の立ち位置を変更した場合 に大きな問題が発生します。
立ち絵の位置を動かすと、
を すべて個別に修正 する必要があり、
非常に手間のかかる作業になります。
立ち絵の数や表情のバリエーションが増えるほど、
修正作業は現実的でなくなっていきます。
新旧朗2では、この問題を解決するために
データを3種類に分けて扱う設計 を採用しています。
という構成です。
これにより、
柔軟に編集できるようになります。
立ち絵データには、
を指定できる仕組みがあります。
ここで設定されているレイヤーに、
服装データが存在する場合
→ 立ち絵の服装が切り替わります
表情データが存在する場合
→ 立ち絵の表情が切り替わります
服装データや表情データが送られていない場合は、
立ち絵データ自身が持つ設定値 が使用されます。
そのため、
という柔軟な運用が可能です。
この仕組みにより、新旧朗2では
立ち位置の変更に強く、管理しやすい立ち絵編集を実現しています。
服装と表情は、どちらも
立ち絵の見た目を変えるためのデータですが、
役割と得意分野が異なります。
一見すると似た機能に見えますが、
使い分けることで作業効率が大きく変わります。
表情は、
新旧朗2が自動的に判定した「表情用パーツ」 を使って設定します。
そのため、
といった用途では、
表情を使うのが最も簡単で効率的 です。
服装は、
PSD の レイヤー構造そのものを使って細かく制御 します。
そのため、
には、
服装を使って変更します。
基本的な考え方は次の通りです。
表情で対応できる場合
→ 表情を使用
表情では対応できない場合
→ 服装を使用
このように使い分けることで、
設定作業をシンプルに保ちつつ、
必要な部分だけを柔軟に調整できます。
服装と表情を併用することで、
新旧朗2の立ち絵編集をより効率良く行うことができます。
立ち絵のデータが最終的に
どの服装・どの表情で表示されるか には、明確な優先順位があります。
複数の設定が同時に存在する場合は、
優先順位の高いものが最終結果として採用 されます。
以下は、優先順位の 低い順から高い順 に並べたものです。
参照する服装
立ち絵が参照している服装データ
立ち絵に設定したデータ
立ち絵データ自体に保存されている初期の服装・表情設定
目パチ
自動瞬きによる目の状態変更
口パク(ソング)
音楽ツールから出力される口パクソングデータによる口の動き
目口パク(トーク)
セリフデータに連動した目・口の動き
アニメーション機能によるアニメーション
アニメーション設定によって自動的に切り替えられるパーツの状態
参照する表情
立ち絵が参照している表情データ
AviUtl2 の GUI で設定する表情
AviUtl2 側の操作で直接指定された表情
(最も優先度が高い設定)
そのため、
という使い方を想定しています。
この優先順位を理解しておくことで、
「なぜこの表情になっているのか」「なぜ服装が切り替わらないのか」
といった疑問をスムーズに解決できるようになります。
立ち絵が 目パチ口パク や 表情・服装の参照レイヤー を受け取った場合、
その影響は その立ち絵自身にのみ適用 されます。
立ち絵が次のようなデータを受け取ると、
それより 下位にあるデータ には、
目パチ口パクや表情・服装の変更は 反映されません。
この仕様により、
を、複数の立ち絵に同時に反映させることはできません。
ただし、次のような場合は問題なく動作します。
この場合は、
それぞれの立ち絵に対して、
目パチ口パク・表情・服装が 正しく反映 されます。
この設計により、
という利点があります。
複数の立ち絵を使用する場合は、
立ち絵ごとに専用の表情・服装データを用意する
という前提で運用してください。